歯の神経を抜いた後の根管治療失敗を防ぐ患者さん側のポイントを解説
2026/02/20
こんにちは、大田区中央(池上・大森)の歯医者、谷歯科クリニックです。
根管治療には、治療後も痛みや腫れが続いたり、再治療が必要になったりするリスクがあります。
再治療は初回よりも複雑でリスクが高く、場合によっては抜歯に至ることもあります。
今回は、根管治療の失敗を防ぐために患者さんが知っておくべきポイントと対策を解説します。
根管治療とは
根管治療は、歯の内部にある歯髄が細菌感染や外傷で炎症を起こしたり、壊死したりした場合に行われる治療です。
虫歯が深く進行して激しい痛みが生じている場合、このまま放置すると、感染は歯の根元や周囲の骨にまで広がってしまうため、その感染から歯を守るために根管治療が必要になります。
根管治療では、感染した歯髄を取り除き、歯の内部を消毒して薬剤で密封することで、歯の保存を試みます。
根管治療の流れとしては、まず局所麻酔を行い、歯を削って小さな穴を開けます。
次に、感染した歯の神経を取り除き、根の中をきれいに掃除して消毒します。
その後、薬を詰めて密封し、最後に欠けた部分を修復してかぶせ物で形を整えます。
根管治療で起こり得る失敗とは
治療中の細菌の侵入
根管治療で起こり得る失敗の一つは、治療中に新たな細菌が歯の中に入ってしまうことです。
歯に穴を開けて治療を行うため、この穴から唾液と一緒に細菌が入る可能性があります。
治療回数が多かったり、治療期間が長くなったりするほど、細菌感染のリスクは高くなります。
また、使用する器具の衛生管理がきちんとなされているかどうかも、細菌の侵入を防ぐためには大切です。
さらに、口の中に細菌が多い状態では、治療中に細菌が根の中に入りやすくなるため、患者さんの口の中の状態も重要です。
そのため、治療前から歯磨きやうがいなどで口の中を清潔に保つことが欠かせません。
虫歯の取り残し
根管治療で大切なのは、虫歯をしっかり取り除くことです。
虫歯が残っていると、その部分から細菌が根の中に入り、再発のリスクがあります。
虫歯が取り残されやすい理由の一つは、虫歯と健康な歯の境目がはっきりしないことです。
特に長期間進行した虫歯では、やわらかくなった歯と健康な歯の境目が曖昧になり、目で見ただけでは取り除くのが難しい場合があります。
また、根管の奥深くや細かく複雑な溝に入り込んだ虫歯は、器具が届きにくく、除去するのが難しいこともあります。
さらに、虫歯が神経に近い場合は、神経を傷つけないよう慎重に削る必要があり、どうしても一部が残ってしまうことがあります。
不十分な根管充填やかぶせ物の不適合
根管治療の最後には、根の中に薬を詰める処置と、歯にかぶせ物をする処置を行います。
これらは治療後の経過に直結する重要な部分です。
薬の詰め方が不十分だったり、かぶせ物が歯にきちんと合っていなかったりすると、細菌が再び入ってしまい、治療後の再発リスクが高くなります。
根管治療失敗を防ぐために患者さんができること
ラバーダムを使用している歯科医院を選ぶ
根管治療を受ける際は、ラバーダムを使っている歯科医院を選ぶと、治療による失敗を防ぎやすくなります。
ラバーダムは、治療する歯だけを出すために口の中にかける薄いゴムのシートです。
これにより、唾液に含まれる細菌が治療中の根管に入るのを防ぐことができます。
また、薬や器具が誤って飲み込まれるのを防ぐ役割もあります。
さらに、舌や頬が治療する歯に触れないため、歯科医師が歯だけをよく見ながら精密に治療できる点もメリットです。
マイクロスコープを使用している歯科医院を選ぶ
根管治療にマイクロスコープを使用している歯科医院を選ぶと、治療の失敗を防ぎやすくなります。
根管は非常に細かく、肉眼では見えない部分があります。
マイクロスコープを使うことで、根管の位置や形、残っている感染組織の有無、器具の破損などを詳細に確認できます。
治療中に硬いものを食べない
根管治療中の歯は、通常の歯よりも弱くなっています。
仮の詰め物で覆われている状態なので、硬いものや粘着性のあるものを噛むと、詰め物が取れたり、歯が欠けたりすることがあります。
氷、硬いキャンディー、ナッツ、せんべい、硬いパン、骨付き肉、種のある果物、ガムやキャラメル、もちなどは、根管治療中は避けるようにしましょう。
治療中は反対側の歯で食事をする
治療中の歯は弱くなっているため、噛む力で欠けたり壊れたりすることがあります。
そのため、食事は反対側の歯で噛むようにしましょう。
また、熱い飲み物や冷たい飲み物は刺激になることがあるため、ストローを使うか、温度を調整してから飲むようにしましょう。
治療後のデンタルケアをきちんと行う
根管治療を受けた歯は神経を失っているため、虫歯になっても痛みを感じにくく、異常に気づきにくいことがあります。
また、治療後の歯はややもろくなっているため、日頃から丁寧なケアが大切です。
日々のオーラルケアにおいては、丁寧な歯磨きとデンタルフロスや歯間ブラシによる歯間の清掃が欠かせません。
特にかぶせ物と歯ぐきの境目は汚れがたまりやすいので、丁寧に磨くようにしましょう。
さらに、定期的に歯科医院でのクリーニングを受けることも重要です。
自宅で落としきれない汚れや歯石を除去できるほか、根管治療後の歯の状態をチェックしてもらうことで、異変にも早期に気付くことができます。
治療後に違和感があれば早めに歯科医院を受診する
根管治療後に違和感を覚えた場合は、できるだけ早く歯科医院を受診することが大切です。
治療直後の軽い痛みや違和感は通常の反応である場合が多いですが、時間が経っても治まらない強い痛みや、噛んだときに生じる痛み、自発的な痛み、夜間に感じる痛みは注意が必要です。
かぶせ物や仮の詰め物に緩みや脱落、破損がある場合も、根管内への細菌侵入の原因となります。
こうした異常に早期に対応することで、再治療や抜歯などの深刻な事態を防ぎましょう。
まとめ
根管治療は、歯を残すための最後の手段です。
だからこそ、治療する歯科医院は慎重に選ぶことが大切です。
また、治療後も丁寧なセルフケアや定期検診を継続することが、治療した歯を長く保つためには欠かせません。
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