ダイレクトボンディングってなに?治療の内容やメリット・デメリットを解説
2025/04/20

こんにちは、大田区中央(池上・大森)の歯医者、谷歯科クリニックです。
「ダイレクトボンディング」という治療法を聞いたことがあるでしょうか。
ダイレクトボンディングは、歯を削る量を抑えながら、歯の欠けや形の不自然さを補うための治療法です。
ダイレクトボンディングの特徴、ダイレクトボンディングが活用される症状、メリット・デメリット、治療費などについて解説します。
ダイレクトボンディングとは

ダイレクトボンディングとは、ハイブリッドレジンと呼ばれる素材を用いて歯を修復する治療法です。
ハイブリッドレジンは、セラミックとプラスチックを組み合わせた素材であり、強度と審美性を両立させていることが特徴です。
セラミックの光透過性が、歯の透明感を演出し、自然な仕上がりになります。
また、ダイレクトボンディングでは、歯科医師が患者さんの口腔内に材料を直接詰めていきます。
そのため、欠けや虫歯などの修復を手早く行うことができ、その場で治療が完了するという特徴があります。
ダイレクトボンディングが使用される症状
欠けた歯や虫歯で削った歯の修復

けがなどが原因で歯が欠けてしまった際や、虫歯により歯をわずかに削った際などに、ダイレクトボンディングを利用して修復することができます。
歯科医師が、ハイブリッドレジンを歯に盛りつけて形を整えることで、元の歯の形態や色調を再現します。
この方法は、かぶせ物や詰め物と比較して、歯を削る量が少ないことが利点です。
すきっ歯の治療

歯の隙間を埋めるようにダイレクトボンディングを行うことで、すきっ歯の治療をすることができます。
すきっ歯は歯列矯正でも治療することができますが、ブラケットやワイヤーを用いた矯正治療に比べ、ダイレクトボンディングは短期間で終えられること、費用負担が軽減されることがメリットです。
歯の色や形を整える治療

年齢や生活習慣、病気やけがなどにより、歯が変色したり、形が変わってしまったりすることがあります。
ダイレクトボンディングは、そのような色や形を整えるためにも使用されます。
コンポジットレジン充填との違い
ダイレクトボンディングとコンポジットレジン充填はどちらも歯の修復に用いられる技法ですが、目的と使用される素材に違いがあります。
ダイレクトボンディングは主に審美面を重視した治療で、前歯の欠けやすきっ歯の隙間埋め、形や色の改善などに用いられます。
使用される素材は、コンポジットレジンよりも強度と自然な白さを持つハイブリッドレジンです。
一方のコンポジットレジン充填は、主に虫歯で歯を削った箇所の修復が目的で、コンポジットレジンと呼ばれるプラスチック材料を用います。
コンポジットレジンは、保険適用であること、白いこと、金属アレルギーの心配がないことなどのメリットがありますが、強度はそこまで高くなく、素材の特性として虫歯の再発リスクが高いこと、光沢感がないためにセラミックなどと比べて人工的な見た目であることなどのデメリットがあります。
ダイレクトボンディングのメリット
歯を削る量が少ない
歯の健康な部分を可能な限り残すことは、長く歯を使っていくうえでとても重要です。ダイレクトボンディングは少ない量の切削で治療ができるため、健康な歯を残しやすいという特徴があります。
自然な見た目に整えられる
ダイレクトボンディングは、ハイブリッドレジンと呼ばれるセラミックとプラスチックの混合素材を使用します。そのため、色味や透け具合を調整しやすく、周りの歯との違和感が少ない、白く自然な仕上がりにすることが可能です。
歯との親和性が高い
ダイレクトボンディングの治療に用いるセラミックは、歯との親和性が高く、なじみやすいのが特徴です。そのため、歯への負担が少ないというメリットがあります。
治療が一日で終わる
ダイレクトボンディングの特長の一つとして、治療が一日で完了するという点があります。型取りや歯科技工士による製作時間が必要ないため、治療当日に完了します。セラミック治療では2、3週間、セラミック矯正では1、2カ月、矯正治療では2、3年の期間が必要となることを考えると、ダイレクトボンディングはできるだけ早く歯の見た目を改善したい方に適しているといえます。
ダイレクトボンディングのデメリット
経年劣化する
ダイレクトボンディングに使用されるハイブリッドレジンは、時間がたつにつれ変色や摩耗が起こるリスクがあります。
コーヒーや赤ワインなどの嗜好品を好む方の場合、変色が起こるリスクが高くなるため、日常生活での注意が必要です。
定期的にクリーニングを受けることにより、その影響を抑えやすくなります。
破折が起こる可能性がある
強い力が加わった場合、ダイレクトボンディングによって治療した箇所が欠けたり破折したりするリスクがあります。
特に、硬い食べ物をかむ際には注意が必要です。
もし破折が起こった場合でも、再度修復可能な場合が多いですが、頻繁に破折が起こるようであればほかの治療法を検討することも考えましょう。
再度虫歯になる可能性がある
ダイレクトボンディングで使われるハイブリッドレジンは、コンポジットレジンと比べて虫歯になりにくい素材ですが、虫歯が再発するケースもゼロではありません。
治療後の歯磨きやフロスの使用、定期的な歯科受診によってしっかりと予防することが必要です。
適応症例が限られている
ダイレクトボンディングは、全ての症例に適応できるわけではありません。
重度のすきっ歯や虫歯で大きく削った歯の場合はダイレクトボンディングでは対応できず、ほかの治療法を検討する必要があります。
ダイレクトボンディングの治療の流れ
ダイレクトボンディングで治療をする際は、まず歯科医師が口腔内をチェックし、ダイレクトボンディングが適応できるかを確認します。
次に、必要な分の歯を削り、ハイブリッドレジンを盛り付けて形状を作ります。
この際に色調や形を巧みに調整することで、自然な見た目に仕上がります。
これらの処置は基本的に一日で完了しますが、虫歯や歯周病の治療が必要な場合や、事前にクリーニングやホワイトニングをする場合には、それらを終えてからダイレクトボンディングをすることになります。
ダイレクトボンディングの治療費の目安
ダイレクトボンディングの治療費の目安は、3万円から7万円程度です。自由診療のため歯科医院によって価格設定は異なります。
まとめ

ダイレクトボンディングは、少ない切削量で歯の見た目を整えることのできる治療法です。
治療を検討する際は、歯科医師としっかり相談し、納得のいく治療法を選ぶようにしましょう。
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