舌がひび割れる「溝状舌」の症状と治療法やケア方法を解説
2026/01/20
こんにちは、大田区中央(池上・大森)の歯医者、谷歯科クリニックです。
舌の表面に深い溝やひび割れのような線が見られる場合、「溝状舌(こうじょうぜつ)」の可能性があります。
溝状舌は加齢に伴って現れやすいものの、若い世代にも見られます。
原因は遺伝や生活習慣、ほかの疾患などさまざまで、多くの場合は日常的なケアで症状を和らげたり、進行を抑えたりできます。
今回は、溝状舌の症状・原因・ケア方法について説明します。
溝状舌とは
溝状舌は、舌の表面に深い溝やひび割れのような線が現れる状態です。
中央に一本大きな溝が走る場合もあれば、細かな溝が複雑に入り組むこともあり、形や深さには個人差があります。
年齢を重ねるにつれて見られることが多く、特に中高年層で増える傾向があります。
良性の変化であり、痛みなどの自覚症状がなければ心配はありませんが、溝の部分には汚れや細菌がたまりやすいため、放置すると炎症やヒリつきなどの症状が出ることがあります。
溝状舌の症状
溝状舌の症状は人によってさまざまですが、代表的なのは舌表面の見た目の変化です。
舌の中央や側面に深い縦の溝ができることが多く、そこから枝分かれするように細かな溝が広がる場合もあります。
多くの場合は痛みを伴いませんが、溝が深くなるとヒリつきや軽い痛みを感じることがあります。
また、溝に食べかすが残りやすくなるため、口臭の原因となることもあります。
特に細かい食材や繊維質の多い食品を摂取した後は、溝に汚れがたまりやすく、細菌の繁殖によって不快な臭いが生じます。
こうした汚れが舌苔となり、舌が白っぽく見える場合もあります。
さらに、溝の部分に炎症が起こると、赤みや腫れ、軽い出血を伴うようになります。
溝状舌の原因
遺伝的要因
溝状舌の原因の一つとして、遺伝的要因が挙げられます。
家族内で複数の発症例が見られることが多く、生まれつき舌の構造に特徴がある場合に起こりやすいと考えられています。
このタイプの溝状舌は幼少期から見られることもあり、年齢とともに溝が深くなったり数が増えたりすることがあります。
生活習慣
日常の生活習慣も、溝状舌の発症や進行に影響します。
特に栄養バランスの偏りは舌の健康に影響しやすく、ビタミンB群の不足による舌炎が溝状舌の発症や悪化に関わることがあります。
さらに、鉄分や葉酸が不足すると舌の粘膜が弱まって、症状が出やすくなります。
そのほか、喫煙も溝状舌のリスクを高める要因です。
タバコに含まれる有害物質による口腔粘膜への刺激が舌の表面構造に変化をもたらすほか、喫煙によって血流が悪化すると、舌組織の修復が遅れて症状が進みやすくなります。
過度の飲酒も、同様に口腔内の乾燥を招いて舌の状態を悪化させることがあります。
口腔乾燥症(ドライマウス)
唾液の分泌が減ると舌の潤いが失われ、乾燥した舌の表面に亀裂が入りやすくなります。
口腔乾燥症を引き起こす要因はさまざまですが、加齢による唾液分泌量の低下のほか、薬の副作用や自己免疫疾患、放射線治療などが影響します。
外傷・感染
舌への外傷や感染も、溝状舌の原因となることがあります。
尖った歯や、合わない入れ歯、かぶせ物などの刺激が続くと、舌の表面が傷つき、治る過程で溝が残ることがあります。
熱い食べ物や飲み物によるやけども同様です。
さらに、カンジダ菌が原因の口腔カンジダ症や、ウイルス感染による舌炎の慢性化も影響します。
ほかの病気の影響
溝状舌は、特定の全身疾患に伴って現れることもあります。
代表的なのはダウン症候群で、これは染色体異常による舌の発達の特徴が関係していると考えられています。
また、メルカーソン・ローゼンタール症候群や、クローン病などの炎症性腸疾患でも、口腔内症状の一つとして溝状舌が見られることがあります。
溝状舌のセルフケア方法
水分・栄養補給
溝状舌のケアの基本は、十分な水分摂取です。
1日あたり1.5~2リットルを目安に、こまめに水分を摂ることで口腔内の乾燥を防ぎ、溝にたまった汚れを自然に洗い流すことができます。
栄養面では、ビタミンB群を多く含む食品が舌粘膜の健康維持に役立ちます。
豚肉、レバー、魚、卵、大豆製品、緑黄色野菜などを食事に取り入れましょう。
さらに、ビタミンCや亜鉛も粘膜の修復に関わるため、柑橘類、いちご、ブロッコリー、牡蠣、ナッツ類なども意識して摂るようにしましょう。
生活習慣の改善
十分な睡眠、適度な運動、ストレス管理を意識することで、全身の健康状態が整い、溝状舌の症状の緩和が促されます。
タバコの有害物質は口腔粘膜に悪影響を及ぼすため、禁煙も重要です。また、過度の飲酒は控え、適量に留めるようにしましょう。
オーラルケア
溝状舌の方は、通常以上に丁寧なオーラルケアが必要です。
歯磨きの際には、舌ブラシや舌クリーナーで溝にたまった汚れをやさしく取り除きましょう。
力を入れすぎると舌を傷つけるため、優しく丁寧に拭くことが大切です。
また、歯間ブラシやデンタルフロスを使った歯間清掃も、口腔全体の清潔を保つうえで重要です。
定期的に歯科医院で検診を受け、口腔内の問題を早期に発見・治療することも、溝状舌の悪化予防につながります。
歯科医院を受診する目安・症状
溝状舌はセルフケアで症状の改善が期待できますが、持続的な痛みや灼熱感が続く場合は早めの受診が望まれます。
日常生活に支障があるほどの痛みや、痛み止めで改善しない場合は、炎症や感染の可能性があるため、歯科医院で診察を受けましょう。
また、軽度でも継続的に出血する場合や出血量が多い場合、溝の周囲に白い斑点や潰瘍が見られた場合も、早期に受診するようにしてください。
まとめ
溝状舌は、遺伝的要因や生活習慣、口腔乾燥症、外傷・感染、ほかの疾患などが関係して発症します。
多くは良性ですが、ケアを怠ると痛みや感染、口臭などのトラブルにつながることがあります。
日常的なセルフケアとしては、こまめな水分補給と栄養バランスの取れた食事、規則正しい生活習慣の維持、丁寧な口腔ケアが大切です。
特に、溝にたまりやすい食べかすや細菌を取り除くため、舌ブラシを使った舌の清掃を継続的に行うようにしましょう。
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