歯科治療による金属アレルギーの症状とは?対処法や治療法も解説

      2025/11/20

大田区中央(池上・大森)の歯医者: 谷歯科クリニックで歯科治療による金属アレルギーについての解説

こんにちは、大田区中央(池上・大森)の歯医者、谷歯科クリニックです。

アレルギーとは、体に侵入してきた異物を排除しようとする免疫反応の一種です。
原因となる物質には、食品や花粉、動物の毛など、さまざまなものがあり、その中で歯科治療に関連して起こる可能性があるのが金属アレルギーです。
今回は、歯科治療による金属アレルギーの症状や治療法について解説します。

 

金属アレルギーのリスクがある歯科治療

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歯科治療で使用されるパラジウムやニッケルを含んだ詰め物・かぶせ物は、金属アレルギーの原因になることがあります。
また、入れ歯を固定するための金具にも注意が必要です。
保険適用の入れ歯ではコバルトクロム合金がよく使われますが、これも体質によってはアレルギー反応を引き起こすことがあります。

 

金属アレルギーの症状

接触皮膚炎

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接触皮膚炎は、金属が直接触れた部分に炎症が起こるアレルギー反応です。
歯科治療の場合、口腔内にある金属が原因となって、粘膜や舌、歯ぐきに炎症が生じることがあります。
口内炎はその代表例で、金属が唾液によって微量に溶け出し、接している粘膜にアレルゲンとして作用することで炎症を引き起こします。

一時的な口内炎であれば自然に治まることもありますが、慢性的に繰り返す場合は金属アレルギーが背景にある可能性やそのほかの口内トラブルを疑ってみましょう。
特に、歯科治療後に口内炎が増えた、同じ部位に何度も口内炎ができるといった場合は、歯科金属との関連性を確認してみるといいでしょう。

 

全身性金属皮膚炎

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全身性金属皮膚炎は、口腔内の金属から溶け出した成分が血流に乗って全身を巡ることで起こります。
局所的な接触皮膚炎とは異なり、口の中から離れた部位にも症状が現れるのが特徴です。

代表的な例としては、皮膚炎や湿疹、掌蹠膿疱症などがあります。
掌蹠膿疱症は、手のひらや足の裏に小さな水ぶくれが繰り返しできる病気で、皮膚のかゆみや痛みを伴うことも少なくありません。
一見、歯や口腔内とは関係がないように思える場所に症状が出るため、原因の特定が難しいという特徴があります。

 

体調不良

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金属アレルギーは、皮膚症状だけでなく全身の不調として現れることもあります。
口腔内の金属は唾液によって微量に溶け出し、粘膜から吸収されて血液に乗って全身を巡ります。
その過程で免疫反応が起こると、頭痛や肩こり、倦怠感、立ちくらみといった症状が現れます。また、味覚異常が生じる場合もあります。

こうした体調不良は原因が多岐にわたるため、すぐに金属アレルギーと結びつけることは難しいですが、歯科治療後から症状が悪化した場合や、ほかの病気の治療を受けても改善しない場合は、口腔内の金属が関与している可能性があります。

 

金属アレルギーのサイン

歯科治療で金属を使用し始めてから、原因がはっきりしない口内炎や湿疹が頻繁に出るようになった場合は、金属アレルギーの可能性があります。
また、アクセサリーや腕時計などの金属が原因で皮膚が赤くなったりかぶれたりした経験がある人は、口腔内の金属でも同様の反応が起きる可能性が高いです。
こうしたサインに気づいたら、できるだけ早めに医療機関を受診するようにしましょう。

 

金属アレルギーの検査方法

パッチテスト

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パッチテストは、金属アレルギーの検査方法の中で、特によく行われるものです。
方法としては、アレルギーが疑われる金属の試薬を小さなパッチに含ませ、背中や腕などの皮膚に一定期間貼り付けます。
通常は2日ほど貼った状態にし、その後はがして皮膚の反応を確認します。
時間が経ってから現れる遅延型の反応もあるため、数日間かけて観察されるのが一般的です。

パッチテストをすることで、どの金属に対して免疫反応が起きているかを特定でき、今後の歯科治療や生活の中で避けるべき金属を把握することができます。
ただし、テスト中は皮膚がかゆくなったり赤くなったりすることがあり、検査中は汗をかく行動や入浴などに制限がかかる場合もあります。

 

血液検査

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血液検査は、金属に対する体の免疫反応を調べる方法のひとつです。
特定の金属に接触したとき、体内でリンパ球がどのように反応するかを確認することで、アレルギーの有無を判定します。
パッチテストのように皮膚に試薬を貼る必要がないため、皮膚が弱い方や、貼付による刺激を避けたい方に適しています。

また、パッチテストでは判断が難しいケースや、複数の金属に対する反応をより詳細に知りたい場合にも有効です。
血液検査は、結果が数日から1週間程度で出るのが一般的です。
ただし、検査機関や方法によって検出できる金属の種類や精度が異なります。また、必要に応じて複数の検査方法を併用することもあります。

 

金属アレルギーの対処・治療法

金属アレルギーの基本的な対処法は、原因となっている金属を避けることです。
歯科治療で使用された詰め物やかぶせ物、入れ歯などが原因の場合、それらを除去し、アレルギーの心配がない素材に交換します。
セラミックやジルコニア、レジンなど、金属を含まない材料が選択肢となります。
症状が強い場合には、抗ヒスタミン薬やステロイド薬などを用いた薬物療法が行われることもあります。

ただし、検査で陽性反応が出た金属を除去しても、すべての症状が必ずしもなくなるわけではありません。
複数の物質や環境要因が関与している場合もあり、改善までには時間がかかることがあります。

 

まとめ

大田区中央(池上・大森)の歯医者: 谷歯科クリニックで歯科治療による金属アレルギーについての解説

歯科治療に使用される金属は、耐久性や機能性に優れており、保険適用であれば費用負担を抑えられるというメリットもあります。
しかし、体質によっては金属アレルギーを引き起こす可能性があり、口内炎や皮膚炎、全身の体調不良など、幅広い症状が現れることがあります。

歯科治療後数年たってからアレルギー反応が出てくることもあるため、口内炎などの炎症や皮膚炎、かゆみ、味覚異常などがある場合には金属アレルギーを疑ってみましょう。
早期に対応することで、症状の悪化を防ぎやすくなります。
また、金属アレルギーが発覚した場合には、歯科用プラスチックやセラミックなどに補綴物の素材を交換することで、症状の悪化を防ぎましょう。

 



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