歯科用CTとレントゲンの違いとは?それぞれの検査が必要なケースを解説
2026/03/20
こんにちは、大田区中央(池上・大森)の歯医者、谷歯科クリニックです。
歯科医院で行われる主な検査方法として、レントゲン撮影と歯科用CT撮影があります。
これら二つの検査方法にはどのような違いがあるのでしょうか。
また、どのような場合に歯科用CT検査が必要になるのでしょうか。
今回は、歯科用CTとレントゲンの特徴や違い、それぞれの検査が適しているケースについて解説します。
歯科用レントゲンとは
歯科用レントゲンは、X線を照射して得られる二次元の平面画像により、肉眼では確認できない歯や顎骨の内部構造を観察する検査です。
口の中に小さなフィルムやセンサーを入れて撮影する口内法レントゲンと、顔の外側から広範囲を撮影するパノラマレントゲンがあり、口内法レントゲンでは虫歯の進行度や歯の根の状態、歯周病による骨の吸収などを診断することができます。
パノラマレントゲンは、上下の歯列全体と顎骨を一枚の画像で確認できるため、口腔内の全体的な状態把握や親知らずの位置確認などに用いられます。
撮影時間が短く、被ばく量も少ないことから、定期検診や初診時の基本的な検査として広く活用されています。
歯科用CTとは
通常のレントゲンが平面的な画像しか得られないのに対し、三次元画像診断装置である歯科用CTでは立体的な画像を構築することができます。
複数の方向から連続的に撮影を行い、得られた多数の画像データをコンピューターで処理することにより、あらゆる角度からの断面画像や三次元画像を作成可能です。
これにより、歯や顎骨の形態、神経や血管の走行、病変の広がりなどをより詳細に把握できるというメリットがあります。
医科用CTと比較して、歯科用CTは撮影範囲が口腔周囲に限定されているため、被ばく量が少なく、撮影時間も短いという特徴があります。
また、座位や立位で撮影できる機種が多いため、患者さんへの負担も軽減されています。
歯科用CTとレントゲンの主な違い
歯科用CTとレントゲンの大きな違いは、得られる画像の次元です。
レントゲンは二次元の平面画像であるため、奥行きの情報がなく、複数の構造物が重なって見えます。
そのため、上顎洞と歯根の位置関係や、神経管と親知らずの距離などを、レントゲンだけで詳細に判断することは困難です。
一方、歯科用CTでは三次元データとして記録されるため、重なりのない明瞭な画像を得ることができます。
また、骨の厚みや密度、病変の正確な大きさや位置を計測することも可能です。
歯科用CTの必要性
インプラント治療
インプラント治療においては、インプラント体を埋入する際に顎骨の高さ、幅、密度を詳細に把握する必要があるため、歯科用CT検査が基本的に必須です。
レントゲンでは骨の幅を確認することができないため、歯科用CTによる三次元的な評価が不可欠となっています。
歯科用CT画像により神経管の位置を三次元的に把握することで、リスクの少ない埋入位置と深さを計画することができます。
また、歯科用CTデータを用いたコンピューターシミュレーションにより、適したインプラントの位置、角度などを術前に決定することも可能となります。
親知らずの抜歯
親知らずの抜歯においても、歯科用CT検査は重要です。
歯科用CT検査を行うことで、根と神経管の三次元的な位置関係を把握でき、抜歯の難易度や神経損傷のリスクを事前に評価することができます。
根管治療
湾曲していたり、分岐していたりと、根管の形態は非常に複雑です。
このような根管治療の場合、レントゲンでは一方向からの画像しか得られないため、根管の立体的な形態を把握することは困難です。
歯科用CT検査を行うことで、根管の数、形態、走行を三次元的に観察することができ、見落としがちな根管を発見したり、湾曲の程度を詳細に評価したりすることができます。
歯周病治療
歯周病の基本検査では、プローブという器具を用いて歯周ポケットの深さを測定し、レントゲンで骨の吸収程度を確認します。
しかし、レントゲンでは頬側や舌側の骨の状態は他の構造物と重なってしまい、正しく評価することが困難です。
そのような場合に歯科用CT検査を行うことで、歯の周囲全方向の骨の状態を詳細に観察することができます。
特に、骨欠損の形態を三次元的に把握することは、再生療法などの歯周治療を計画するうえでとても重要です。
顎関節症や顎骨病変
顎関節症は、あごの関節や咀嚼筋に痛みや機能障害が生じる疾患です。
レントゲンでも顎関節の骨の状態をある程度観察することはできますが、関節円板という軟骨組織の位置や形態、関節腔の状態などは評価できません。
歯科用CT検査では、関節を構成する骨の形態、骨の変形や吸収、関節の位置関係などを詳細に観察することができます。
特に、骨の変形が疑われる場合や、外科的治療を検討する際には、歯科用CT検査が役立ちます。
矯正治療
矯正歯科治療においても、歯科用CT検査はほぼ必須の検査となっています。
例えば、骨の中に埋まったままの埋伏歯がある場合、その詳細な位置や傾き、周囲の歯との関係を把握するためには歯科用CTでの検査が欠かせません。
また、上下のあごのバランスが大きくずれているなど顎変形症の場合には、外科的矯正治療が必要となることがあります。
この際、顎骨の形態や神経、血管の走行を三次元的に評価するためにも、歯科用CT検査は用いられます。
また、歯根の形態や長さ、歯槽骨の厚みなどを歯科用CTで確認することにより、矯正治療中の歯根吸収や歯肉退縮などのリスクを予測し、それに応じた治療計画を立てることが可能になります。
まとめ
歯科用CTとレントゲンは、それぞれ異なる特徴を持つ画像診断装置です。
レントゲンは、虫歯や歯周病の基本的な診断、定期検診など日常的な歯科診療において欠かせない検査装置であり、歯科用CTは、インプラント治療、親知らずの抜歯、複雑な根管治療、歯周病の精密検査、顎関節症や顎骨病変の診断、矯正歯科治療など、より詳細な三次元情報が必要な場合に必要となります。
どちらも短時間で口腔内の確認ができるものであり、身体への負担もほとんどありません。
症例に応じてこれらの検査方法を使い分けることで、よりリスクの少ない治療の提供や、治療効率の向上が可能になっています。
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