インプラント周囲炎は普通の歯周病より怖い?早期発見のためのチェックリストを解説

      2026/08/20

大田区中央(池上・大森)の歯医者: 谷歯科クリニックでインプラント周囲炎は普通の歯周病より怖い?早期発見のためのチェックリストを解説

こんにちは、大田区中央(池上・大森)の歯医者、谷歯科クリニックです。

インプラントは人工歯根のため虫歯にはなりませんが、インプラント周囲炎という歯周病に似た疾患に罹患するリスクはあります。
今回は、インプラント周囲炎の原因や症状、治療法や予防法について解説します。

 

インプラントの基本的な構造と特徴

インプラント周囲炎は普通の歯周病より怖い?早期発見のためのチェックリストを解説

インプラントは大きく3つのパーツで構成されています。
あごの骨の中に埋め込まれるチタン製の「インプラント体」、インプラント体と上部構造をつなぐ「アバットメント」、そして人工歯の部分にあたる「上部構造」です。
インプラント体はあごの骨と直接結合し、天然歯の歯根に近い役割を果たします。

インプラントと天然歯の違いの一つが、骨との結合様式です。
天然歯は歯根膜と呼ばれる繊維組織によって骨と連結されており、歯根膜はクッションの役割や、細菌の侵入を防ぐバリア機能、噛む力を感知する感覚機能を担っています。
一方、インプラントには歯根膜がなく、チタンが直接骨と結合しています。

 

インプラント周囲疾患の分類

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インプラント周囲粘膜炎
インプラント周囲疾患は、進行度によって「インプラント周囲粘膜炎」と「インプラント周囲炎」の2段階に分類されます。
インプラント周囲粘膜炎とは、炎症がインプラント周囲の歯ぐきにとどまっており、骨吸収が生じていない段階です。歯周病でいえば歯肉炎に相当する状態であり、治療とケアによって改善が見込めます。

インプラント周囲炎
インプラント周囲炎とは、炎症がインプラントを支えるあごの骨にまで波及した状態です。
歯周病でいえば歯周炎に相当しますが、より進行が速く、治療も難しい傾向があります。
骨吸収が進行すると、最終的にはインプラントがグラグラと動くようになり、撤去が必要になることもあります。

 

インプラント周囲炎の問題点

進行スピードの速さ
天然歯の周囲には歯根膜があるため、細菌に対して一定の抵抗力がありますが、インプラント周囲にはありません。
そのため細菌が一度侵入すると、骨吸収が急速に進行することがあります。

自覚症状の乏しさ
天然歯には歯根膜があるため、歯周病が進行してある程度骨吸収が起きると痛みや違和感が生じます。
しかしインプラントには歯根膜がなく、骨吸収が進行しても痛みを感じないことが多くあります。

 

インプラント周囲炎の原因

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歯垢の蓄積
インプラント周囲炎の主な原因は、インプラント周囲の歯垢の蓄積です。
歯垢は時間がたつと硬い歯石となり、歯ブラシでは除去できなくなるため、歯科医院でのクリーニングによって除去する必要があります。

喫煙
タバコは口腔内の免疫機能を低下させ、唾液分泌を抑制し血流を悪化させることで、インプラント周囲の感染に対する抵抗力を低下させます。
インプラントの骨結合自体にも悪影響を与えます。

糖尿病のコントロール不良
糖尿病のコントロール不良はインプラント周囲炎のリスクを高めます。
インプラント治療前から血糖コントロールを行い、治療後も継続的に全身管理を行うことが重要です。

噛み合わせの問題と過剰な力
歯ぎしりや食いしばりといった力が継続的にかかると、インプラント周囲の骨に過度な負荷が生じ、骨吸収が起きやすくなります。
インプラントの上部構造の形態や噛み合わせのバランスが悪い場合も、過剰な力が生じる原因となります。

 

インプラント周囲炎の症状

歯ぐきの赤みと腫れ
インプラント周囲炎の初期段階の症状は、歯ぐきの赤みや腫れです。
健康な歯ぐきはピンク色で引き締まっていますが、炎症が起きると腫れた状態になります。

歯磨き時の出血
歯磨きやフロス使用時の出血は、炎症のサインです。
インプラント周囲粘膜炎またはインプラント周囲炎の可能性があります。

膿の排出
インプラント周囲炎が進行すると、インプラント周囲のポケットから膿が排出されることがあります。
膿が出ている状態は感染が相当進んでいることを意味しています。

インプラントのぐらつき
インプラントを支える骨が大幅に失われると、インプラントがぐらつくようになります。
インプラントのぐらつきはインプラント周囲炎が重症化しているサインです。

痛みや違和感
インプラント周囲炎では痛みが出にくいことが多いですが、急性化した場合や炎症が周囲組織に広がった場合には、噛んだときの痛み・インプラント周囲を押したときの圧痛・持続的な鈍痛などが現れることがあります。

 

インプラント周囲炎の治療

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非外科的治療
インプラント周囲粘膜炎や初期のインプラント周囲炎に対しては、インプラント体の表面や周囲の歯垢・歯石の除去が行われます。
セルフケア改善のためのブラッシング指導が行われることもあります。

外科的治療
非外科的治療で十分な改善が得られない場合や、骨吸収が進行した中等度以上のインプラント周囲炎には、外科的なアプローチが必要となります。
骨欠損の形態や程度によっては、再生療法が併用されることもあります。

インプラントの撤去
骨吸収が広範囲に及びインプラントが機能的・審美的に維持できないと判断された場合や再発を繰り返す場合は、インプラントの撤去が検討されます。
撤去後の骨の状態によっては、再インプラントが不可能な場合もあります。

 

インプラント周囲炎の予防

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定期的なメンテナンス
インプラント治療後の定期メンテナンスを欠かさず継続することは、インプラント周囲炎を防ぐうえで大切です。リスクの低い方でも3か月に一度、リスクが高い方は1、2か月に一度の受診が必要です。

丁寧なセルフケア
インプラント周囲の清掃には、歯ブラシに加えてデンタルフロスや歯間ブラシなどの補助用具を活用することが推奨されます。インプラントと歯ぐきの境目・アバットメントと上部構造の接合部・隣の歯との接触部分は特に丁寧に清掃するようにしましょう。

歯ぎしり・食いしばりへの対応
歯ぎしりや食いしばりがある方は、インプラントへの過剰な負荷を防ぐためにナイトガード(マウスピース)の使用を検討しましょう。また、噛み合わせのバランスを定期的にチェックしてもらうことも大切です。

 

まとめ

インプラント周囲炎は、歯周病よりも進行が速く、治療も困難な疾患です。
インプラント周囲炎からインプラントを守るために大切なのは、定期的なメンテナンスと日々のセルフケアです。
歯ぐきの赤み・腫れ・出血・膿・口臭の悪化・インプラントの違和感などのサインに早めに気づき、少しでも異変を感じたら迷わず歯科医院を受診するようにしましょう。

 



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