歯周病治療
歯周病の原因
日本では国民の3人に2人は歯周病であるといわれています。
歯に付着し繁殖した細菌の塊をプラークと呼びます。このプラークに多く存在するのが歯周病菌で、歯周病菌の出す毒素が歯周病菌の主な原因です。
細菌によるもの以外では
【環境(喫煙・ストレス・薬物など)】
【体質やほかの病気など】
またまれに
【遺伝子】
などが歯周病の原因として挙げられます。
歯周病の症状
口腔内全体の症状
口臭が気になる
寝起き、口の中の粘着きがある
歯磨きの後、歯ブラシに血がついていたりすすいだ水に血が混じっていることがある
歯肉の症状
歯肉が赤く腫れている
以前に比べて歯が長くなった気がする(歯肉が下がった)
歯肉を押すと出血したり膿が出たりする
歯の症状
歯と歯の間に食べ物が詰まりやすい
歯が浮いたような感覚、揺れているような感覚がある
以前と歯並びが変わったような気がする
歯周病から引き起こされる様々な病気
糖尿病・気管支炎・肺炎・心臓疾患・脳卒中・狭心症・心筋梗塞・・・など
歯周病は口の中だけの問題ではなく様々な全身疾患との関連性が明らかになってきています。
歯周病を防ぐために
歯周病を引き起こす細菌を口の中に付着させにくくする・住み着かせない・繁殖させないことが重要です。
歯周病菌を付着させにくくする
歯周病菌は歯石や詰め物といった凹凸のある場所に付着しやすくなります。
目には見えない細かい隙間や歯ブラシでは取ることができない歯石の除去などを定期的に行うことで歯周病菌が付着しにくい口内環境を作ります。
歯周病菌を住み着かせない
目には見えない歯茎の中は歯周病菌が住み着きやすい箇所の一つです。
「歯周ポケット」の中に隠れている歯周病菌を除去し、またこの歯周ポケットそのものを浅くしていくことで、歯周病菌の住処を減らしていきます。
歯周病菌を繁殖させない
歯周病菌の繁殖を防ぐには、日ごろのケア+歯科での定期検査・メインテナンスが必要です。
当院では歯磨き指導やケアの方法・ケア用品の紹介など、患者様の口腔内を健康・清潔に保つための方法を治療と並行してご紹介いたします。
もしも歯周病になってしまったら
ブラッシング・クリニックでの歯石除去では治らない中等度(歯を支えている骨の喪失・歯のぐらつきなどの症状)まで進行してしまった歯周病には歯周外科治療を検討・提案いたします。
歯周外科治療の方法はいくつかありますが、歯肉を切開・剥離し炎症の原因となる物質を取り除くことでの歯周ポケットの改善を目指します。
GTR法による歯周病治療
GTRメンブレンという特殊な膜で、歯周病で破壊された部分を覆い、歯周組織が再生するスペースを確保します。
通常の歯周外科治療を行っても、一度破壊された歯周組織は元のように回復しません。それは、骨よりも歯肉の方が回復するスピードが速く、本来骨が回復するはずのスペースに歯肉が入り込んでしまうからです。
特殊な膜で、歯肉が入り込まないようにスペースを確保することで、歯周組織の再生を誘導するのがGTR法です。
1982年より臨床応用され、世界各国で行われている方法ですが、膜の設置に高度なテクニックが要求され、歯周外科治療の経験が必要です。
機能的な歯周組織を取り戻すまでには、数ヵ月から1年程度かかります。
歯周組織が再生する期間、および程度は個人差があり、歯周病の進行具合によっても異なります。
術後のスケジュールの詳細も患者様によって異なりますので、治療が終了した後も担当医の指示に従い、必ず口の中の衛生状態を定期的に検査してもらうことをおすすめします。
以上の治療により100%の歯周組織の再生を保証するものではありません
リグロスを用いた歯周組織再生療法
リグロスの成分は細胞を増やす成長因子で、この成長因子の作用により歯周病で破壊された歯周組織の再生を促進する治療法です。
フラップ手術で、プラーク・歯石などを取り除いた後に歯槽骨の欠損部にリグロスを塗布し、歯を支えている歯周組織の再生を促します。
リグロスは、成長因子の作用により歯周病で破壊された歯周組織の周囲にある細胞を増やし、さらに血管を作って細胞に栄養を送り込みます。
これらの作用により歯槽骨などの歯周組織が再生されます。
当院での治療例
当院で行った歯周病治療例を随時更新しております。
詳しくはこちらをご覧ください。
定期的なメインテナンスによる歯周病対策で健康な毎日を
目に見えない小さな菌によって自覚症状がないまま進行してしまう歯周病。
症状が少ないうちの早期発見・早期治療のためにも定期的なメインテナンスが重要です。
谷歯科クリニックでは定期検査や、ご自宅でのケアの指導を通じて皆様のお口の健康をサポートします。